ロシアの結婚式

だいたいの流れは日本と同じようなのだけど

ロシアにおける結婚式の流れはだいたい日本と似たものなのですが、細かい部分にお国柄による違いが見られることが特徴になっています。

まず式全体のフローで見ていくと、最初に結婚をする新郎新婦と家族による結婚式を行い、それからレストランなどの披露宴会場に移動します。

そこで余興やスピーチなどを交えた酒宴を行ったのち、二次会となってから解散になります。

ここまでは日本と変わらないと思うところですが、まず最も大きな違いとなるのが最初の結婚式の会場がチャペルや寺院ではなく「役所」であるということです。

ロシアではソ連時代に宗教的な儀式を行うことが厳しく禁じられていたことから、現在でも結婚式場は宗教関連施設ではなく国の施設が使用されます。

ロシアの役所では人の出生や死亡といった戸籍関連の管理を一括して行いますので、そこで結婚式を開くことにより入籍と挙式を同時に行うことができます。

ちなみにこうした役所での式はソ連時代からの名残としての習慣なので、現在も宗教関連施設で挙式をすることが禁止をされているわけではありません。

ですので結婚する二人が経験な教徒である場合には全体としての利用数は少ないものの欧米のように教会で挙式をすることもあるようです。

式のスタートはまずは入籍から

ロシアらしい結婚式と言えるのがこの式の一番最初に役所での入籍を済ませるということです。

日本では結婚披露宴と入籍は全く別のものとして行うことが一般的ですが、ロシアでは役所内に結婚式ができるスペースも設けられているくらいで入籍と挙式はほぼ同一のタイミングで行われます。

役所に入る前に既に新郎新婦は正装をしており、役所内でそれぞれの付添人とともにサインをしてそこから式を開始します。

役所内の式場といってもほとんど飾り気のないアパートの一室のようなところがほとんどなのですが、そこで指輪の交換と誓いのキスまでをしてそこで一旦解散になって披露宴会場に移動します。

結婚式本番はむしろこの移動してからの披露宴で、レストランなどの宴会場を借りきって大勢の人を集めてのパーティーが行われます。

この時にちょっとめずらしいのが「参列者は全員花嫁にブーケを送る」ということと「スピーチは突然依頼される」ということです。

それともっともロシアらしい風習が「塩パンの食べさせ」があるということで、披露宴が開始する前に新郎新婦の母親が持ってきた塩パンをお互いに食べさせ合うということをしていきます。

塩パンはとてもめずらしいもので、パイ風の大きいいパンのてっぺんに真っ白い塩が乗せられているような感じです。

この塩パンは新郎新婦両家の母親がそれぞれを自分の家に迎え入れるという意味が込められているということで、新郎新婦は差し出されたパンにお互いにかぶりついていきます。

当然のことながら塩がたっぷり塗られているパンは大変に塩辛いのですが、より多く食べることができた方がその家庭の主導権を握ると考えられていることからわりと新郎新婦は本気でかぶりつきます。

とにかく派手で長い披露宴

役所内での結婚式はかなり短く数十分で終了するシンプルなものであるのに対し、披露宴はとにかく長くて賑やかなのがロシア流です。

午前中~昼ごろに結婚式が終わってからは数時間の猶予を開けて昼過ぎくらいから開始されるのですが、それから延々と歌や踊り、スピーチなどが続き、夜中すぎまで続くということも珍しくありません。

さらに翌日には二次会も開かれるというのですからかなり結婚式では体を張ることになります。

ロシア独特の風習としては、披露宴の途中で突然コールが入る「ゴーリカ!」というもので、これがされるとどんな状態でも新郎新婦は立ち上がりキスをすることになっています。

また式の途中で新婦の靴もしくは新婦本人が友人たちに盗まれるというお決まりの行事もあり、それを新郎が探して芸をすることで取り返すというイベントが行われます。

外国人などが参列する式は比較的短めにしてくれることが多いようですが、ロシア人だけの披露宴は数日にわたって続くこともあるそうで、意外なロシアのお祭り好きな国民性がうかがえますね。