フィリピンの葬儀

国民の約9割がキリスト教の国

フィリピンは東南アジア有数の観光地ですが、過去には数多くの国から侵略を受けてきたという歴史があります。

スペインから約400年、アメリカから50年、日本から4年の植民地としての扱いを受けてきたということから国内にはさまざまな文化が混在されており、信仰する宗教も多数に渡っています。

国民全体の割合で見ると全体の約9割を占めているのがキリスト教徒であり、そのため東南アジアでは唯一キリスト教が国教となっている異色の国です。

他にもイスラム教徒や仏教徒も存在しているのですが、全体としては宗教的儀式はキリスト教のものに準じる形となっています。

ただし純粋なキリスト教としての行事だけではなく、同じカトリックでも部分的にフィリピンらしい国民性や民間信仰が取り入れられている部分も多く見られ独特の習慣に従うということもよくあります。

そんなフィリピンらしい宗教観を垣間見ることができるのがフィリピン式の葬儀です。

フィリピン国内での葬儀は基本的にはキリスト教式の教義に従い死者の弔いをしていくのですが、儀式そのものについてはかなりゆるく行われていたりします。

近くの教会で式が行われます

フィリピンでの葬式は最寄りの教会やチャペルの中で行われるのが普通です。

身内が亡くなった時にはまず「funeral center」と呼ばれる一時保管所に遺体を移動し、そこで棺桶に入れて死化粧などの身支度を整えます。

その後一旦自宅に運んでから最寄りの教会などの宗教施設に棺桶を運んで約1週間程度安置をしてお別れの期間とします。

1週間の間家族は交代で棺桶につくようにし、その間生前付き合いのあった人たちからの弔問を受けます。

お別れ期間が終わったら教会の神父さんに儀式を行ってもらい、いよいよ埋葬場所へと運んでいくことになります。

このとき埋葬地まで車で棺桶を運びつつ、参列者はその車について一緒に歩いていきます。

キリスト教では死者はのちに蘇るとされていることから火葬はされずそのまま土葬ということになります。

しかしフィリピン国内では土地が多くなく十分な広さの土葬墓地が用意できないことから、独特のマンション型の積み上げ墓地という方法が取られます。