葬儀のマナー:キリスト教

死の概念

キリスト教にはいくつかの宗派があります。
主流はカトリックとプロテスタントですが、アメリカのユタ州ではモルモン教が主流である様に、地域によって異なります。

キリスト教圏で共有している「死」の概念は、聖書をベースにしており、日本人には馴染の無いものでもあります。
日本にもキリスト教徒は大勢いますが、葬儀については日本独自のものであるケースも少なくありません。
事実、一般的にキリスト教にはない通夜が日本の場合ありますが、それは葬儀に参列するキリスト教以外の方に配慮したものと考えられます。

キリスト教では死後は最後の審判まで全ての魂は待機することになりますが、日本では死後は成仏する、または生まれ変わるという概念があります。
キリスト教徒であっても、日本人が共有する概念に思考が支配される傾向にあることは否めません。

日本におけるキリスト教式葬儀

葬儀の流れも、同じ宗派であっても教会によって異なるため、一概には言えませんが、大まかな流れとしては欧米では人が亡くなると司祭を呼びます。
場合によってはまだ息のあるうちに臨終に備え祈りが捧げられ、可能な場合は聖体拝領が行われ死後の世界への贐とします。

日本では大半が病院でなくなり、臨終から納棺までは宗派に囚われない葬儀屋が取り仕切りるのが一般的ですし。
まだ生きているのに臨終の祈りを捧げる儀式は、はキリスト教徒であっても殆ど行われません。

葬儀では参列者による献花が厳かに行われ、死者の門出を花で飾りますが、これは極めて日本的なものの考え方です。
献花というのは、実は亡くなった方に対して行われるのではなく、神に対して行われるものなのです。

納棺から火葬までの流れ

カトリックの聖職者を神父というのにたいし、プロテスタントは牧師と言います。
日本人にはこの二派の違いは分かりにくいものですが、教会に十字架があるのがカトリックで、偶像崇拝を排除したプロテスタントには教会に十字架はありません。

国による違いはありますが、納棺の際に祈りが唱えられ、ロザリオを一緒に入れるのが一般的です。
葬儀の流れは大きく4段階に分けられます。

まず亡くなった方の葬儀に参列した方たちに対し、祈りを促します。
次に福音の朗読やハレルヤ斉唱が行われ、神父や牧師による説教のあとみんなで一緒に祈りを捧げます。

カトリックの場合、この後神への感謝の儀が行われます。
キリストの体としてパンを、キリストの血として葡萄酒が捧げられる奉納の後、祈祷が行われます。
カトリックの場合告別式が行われ、賛美歌を歌ったり、神父による献香の後、弔辞が読み上げられる

献花のあと遺族の挨拶があり、出棺、火葬となります。
日本では火葬ですので、お骨が骨壺に収められる作業を遺族が見守り、遺影とともに一緒に家に帰ります。
納骨は基本的には1年以内が一般的ですが、大震災などで墓地も被災しているなど特殊な場合は、一時的に預かるところもありますが、多くの場合家に置かれます。