女の子の成長を願う「ひな祭り」

ひな祭りは、毎年3月3日に行われる女の子の成長を祝うお祭りです。
こどもの日が「端午の節句」「菖蒲の節句」がもとになっているように、ひな祭りもまた「上巳の節句」「弥生の節句」がもととなっています。
節句は全部で5つありそれぞれ「人日」「上巳」「端午」「七夕」「重陽」となっています。この2番めにあたる上巳の節句がひな祭りとされているのです。
ひな祭りでは、女の子のいる家庭でお祝いの行事が開かれます。
ひな壇を飾り、桃の花をさして白酒や菱餅、あられなどを食べるというものです。
本格的な雛人形は総勢で15人の、5段飾りとなっています。ですが近年ではマンションやアパートといったスペースに余裕のない家庭で過ごす人も増えてきているため、3段飾りや、お雛様とお内裏様のみの小さなものとなっている場合もよく見かけられます。

ひな祭りがなぜ女の子の祭りとなっているかというと、もともとは中国の言い伝えにさかのぼります。
漢の時代、徐肇(じょちょう)という男が3人の女児を授かりましたが、3人とも3日以内に亡くなってしまいました。それを嘆き悲しんでいたところ、同じ村の人がそれを哀れに思い酒を持ち寄って3人の女児の亡骸を清めて水葬したといいます。
この言い伝えがもととなり、日本に伝わった平安時代には「上巳の祓い」として上巳の節句の日に合わせて陰陽師に厄払いをさせたのです。
よく雛人形は厄を引き受けさせて流すものという話を聞きますが、実際に折り紙で作った雛人形に自分の生年月日などを記し、川に流すという行事も各地で行われているようです。
実際に雛人形を川に流す「流し雛」も、時期になると全国ニュースなどでよく目にする光景ですね。
逆に、現在のように雛人形を固定の台座に座らせて飾るという風習の方が後になってできたもののようです。

ひな祭りには、端午の節句の柏餅のように、決まったお菓子を食べる風習もあります。
ひな祭りといえば菱餅ですが、これは決められた順番に重ねられた5色の段によって構成されています。
茶色、黄色、緑、白、赤という順番が一般的ですが、これにも意味があり土から伸びた植物が花を咲かせるまでという過程を示しているのです。
またひな壇を飾る桃の花は、昔から邪気を払う力があるとされています。
雛人形は五月人形と違って何代にも渡って使ってもよいものとされており、実際ひいおばあちゃんほどの昔から一家代々に伝えられている古い雛人形も多くあるようです。